岩手県が生んだ長く使える芸術品!高級タンス「南部箪笥」とは!?

岩手県が生んだ長く使える芸術品!高級タンス「南部箪笥」とは!?


南部箪笥は岩手県の山嶺から産出される欅(けやき)や桐を主材とした、職人が造る伝統家具です。欅の美しい木目と「摺り漆」の塗装、そして手打ち彫金金具。一つひとつが伝統を受け継ぐ職人の気風と格調高い気品を伝えています。これらの伝統の技や風合いを守りながらも、現代の住空間に調和できる家具です。

漆(うるし)とは、ウルシ科のウルシノキ(漆の木;Poison oak)やブラックツリーから採取した樹液を加工した、ウルシオールを主成分とする天然樹脂塗料である。塗料とし、漆工などに利用されるほか、接着剤としても利用される。

最も一般的な用途は塗料として用いることである。漆を塗られた道具を漆器という。黒く輝く漆塗りは伝統工芸としてその美しさと強靱さを評価され、食器や高級家具、楽器などに用いられる。

漆は熱や湿気、酸、アルカリにも強い。腐敗防止、防虫の効果もあるため、食器や家具に適している。一方、紫外線を受けると劣化する。また、極度の乾燥状態に長期間曝すと、ひび割れたり、剥れたり、崩れたりする。

塗装
箪笥の表面に塗る「漆」は、美しい外観・耐久性をもたらします。経年変化により透明感が増し、木目の美しさが一層際立ちます。塗りの種類は「摺り漆塗」、「石目漆塗」、「木地呂漆塗」、「津軽塗」などがございます。

木地づくり
材料は欅を主体として、桐・栗・杉などを用います。欅の木を切り出した原木を数年間寝かせ、加工する前に製材した欅材を野積みをして風雨にさらし、年月をかけて十分に自然乾燥させます。自然乾燥をすることで欅のアクが抜けるため箪笥製作後、狂い・割れが減少します。この欅の素材を使用して用途に応じた部材として使用され、突き板や無垢材として箪笥に使用されます。内部には桐の無垢材が使われ、桐の特性で大切な衣類を永く守ります。

漆塗り
欅の木目が映える“漆”を塗る作業。平均半月以上という時間を掛け、最も手数のかかる工法をかたくなに守っているのは、時の経過とともに、欅の木目が一層その鮮明さを増し、独特の深みがだせるのは「漆」しかないからです。

彫金
「手打ち金具」といわれるもので、その一つひとつが金槌と鏨と鑢を使い、絵模様を作り出されます。鉄板の裏に図案をあて、金槌で叩いて刻んでいき、表からは線刻し、伝統的な絵柄である龍や獅子が生きているように浮かび上がらせ、更に裏側から金槌で打ち出し、更に膨らみを出し、立体的な彫金を仕上げていきます。

様々なスタイルで用いられる伝統工芸品「南部箪笥」の種類!

ここまで、南部箪笥の歴史・特徴(製作プロセス)についてざっくりと触れてきました!

ここからは実際に様々な用途で、日常生活に浸透していける「4種類の南部箪笥」について、写真を用いながらご紹介させていただきたいと思います^^

南部箪笥は、いわゆる時代箪笥と呼ばれる箪笥の一つです。

この時代箪笥の中には、衣裳(整理)箪笥、階段箪笥、船箪笥、手許箪笥、水屋箪笥などがあります。

また、その他にも、飾り棚、姿見、火鉢、リビング仏壇や津軽塗箪笥など、オリジナルデザインで取り揃えております。

代表的な南部箪笥の種類⑴衣裳(整理)箪笥:日本人がイメージする伝統的な箪笥!美しくシックな高級感は「摺り漆技法」で完成させた工芸品!!

最初にご紹介しますのは「衣裳(整理)箪笥」です!最もポピュラーでみなさんが一番にイメージされる箪笥だと思います!その名の通り、衣装を入れて整理するための箪笥になります!現代では着て歩き回るよりも、家にしまって置くことの方が多い着物や袴を収納するための伝統工芸品です!さっと取り出して着る普段着入れにも使えますが、昔の人たちは高級の南部箪笥は着物や和服を入れて使っていたイメージが強いですね^^

また漆の効果により、湿気や防虫効果が期待できます!本記事でご紹介する⑴~⑷の南部箪笥の種類に関してですが、(基本的に)南部箪笥に共通する漆の技法として「摺り漆(すりうるし)技法」と呼ばれる方法が使われています!摺り漆技法とは素材の木地に生漆を何回もそのまま摺りこんで仕上げていく技法です!これによって南部箪笥の表面の柄は木の筋がそのまま浮かび上がって見える自然な仕上がりになります!美しさの中に癒しを感じる作品ですね^^

読んで字のごとく、衣裳などを整理するための箪笥です。
伝統的な時代箪笥の中で最もポピュラーな箪笥で、畳紙(着物を包む紙)を収納するサイズなど、様々な用途に対応し、様々なデザインのものを取り揃えています。

摺り漆技法
木地に生漆を何回も摺り込み仕上げる技法です。

木目の美しいケヤキなどを材料にしてこの技法で仕上げると何とも言えない自然の香りがします。目止め、着色など木地調整をした木地に生漆を布や専用紙で摺り込み、きれいに拭き取ったら乾燥させます。

この工程を4〜5回繰り返すとだんだん艶が上がってきます。

代表的な南部箪笥の種類⑵階段箪笥:その歴史の古さは衣裳箪笥以上!美しさと使いやすさを兼ね備えたアイデアに富んだ南部箪笥です!!

二番目にご紹介するのは「階段箪笥」と呼ばれる箪笥です!見た目そのまま階段のような形ですね!もともとは階段の下の空間を有効利用するという目的で作られた箪笥だそうです。ただ一段一段ごとにしっかりとした安定感があるので、上にレイアウト用の置物を乗せたりして使えそうな箪笥です!その歴史も古く、先ほどの衣裳(整理)箪笥よりも早い段階から使われていた伝統工芸品のようです!流れるような珍しく、それでいて無駄がなく美しいフォルム、それ以上に江戸時代末期以降からの日本人たちが使い続けてきたアイデア工芸品、現代でも使い勝手が良い作品ではないでしょうか^^

階段の下の空間を有効利用する目的で作られた箪笥です。抽斗や引き違い戸、開戸などを組み合わせた形になっています。
江戸時代初期、狭い町屋や土蔵に登場し、箱階段と呼ばれ使われていました。衣裳箪笥や商業用箪笥が現れるよりも前から使われており、先人達の智恵がしのばれます。

代表的な南部箪笥の種類⑶手許箪笥:かつては女性向けに使われていた高級タンス!小物や大切なものを保管しておくには一番ぴったりの南部箪笥です!!

この記事のライター

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